後見人の選び方
任意後見制度を使う場合には、ご本人が前もって、自分自身で後見人を選んでおくことが出来ます。法定後見の場合には、残念ながらあなた自身が後見人を選ぶことはできませんが、いま元気な方とそのご家族が、後見人の選び方を前もって知っておくことは、意味があることだと思います。後見人を選ぶときに気をつけるべき事柄は以下の通りです。
後見人を選ぶときに注意すべきこと
- 成年後見制度を利用する大きな理由は、「これから先、判断力を失って家族や友人とのコミュニケーションが困難な状態になったとしても、自分らしく生き続けるため」だということです。主役は自分自身であり、後見人はその生活全般を支える役割を果たします。
- 「後見人には、法律上の大きな権限が与えられる」という点をしっかり理解することが大切です。後見人は法的権限を使って「自分の財産の管理を含め、生活上の主要事項を処理していく人」と言えます。
- さらに大事なのは、後見人に生活上の重要事項をゆだねる時には、自分自身は後見人と「うまくコミュニケーションを取れる状態にない。」ということを認識しておく必要があります。言葉を変えれば、「すべてを後見人にお任せ」という状態にあるだろうということですから、意思の疎通がほとんどできない状態にあっても、しっかりと見守ってくれ、預かった財産を適切に管理・利用して、自分らしい生活を維持するために働いてくれる人、それが成年後見人であるということです。
上記の3点を良く考えて、それでも「この人なら任せてかまわない」と思える人を後見人に選ぶべきです。
後見人候補者にはこんな人がいます。
- 家族、親族(子供、配偶者、兄弟・姉妹、甥、姪)
- 法人・団体(後見人を引き受けるNPO法人、福祉団体、公的成年後見センターなど)
- 専門職(弁護士、司法書士、社会福祉士など)
*親族とNPO法人や専門家とが、共同で後見人を引受けることも可能です。
当センターでも共同後見をお引き受けすることができます。詳しくは、「市民後見センターきょうと」のページをご覧ください。
後見人候補者としてふさわしくない人
- ご本人の考えより、自分の考えを通そうとする人
- 自分自身の利害を最優先で考える人
- ご本人と同年齢または、より高齢な親族
- 仕事上で利害関係にある人
- 責任の大きさに比べて、不釣合いな高額の報酬を要求する人
- 責任感のない人
- 他人に無関心な人
- 多額の借金・負債を負っている人
「市民後見センターきょうと」は、ご利用者の後見人選びのお手伝いをします。
また、直接には相手に言いにくいことなども、当センターが中に入ってお互いの考えをお伝えして、スムースなコミュニケーションが出来るようサポートします。
もちろん個人情報は厳守されます。詳しくは、「市民後見センターきょうと」のページをご覧ください。
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